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〜迷っても悟っても仏さまの中〜

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立正安国論を学ぶ @
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 旅人が嘆(なげ)いて言いました。近年、地震・台風・疫病(えきびょう)・飢饉(ききん)が起こり、大半の者は亡くなってしまいました。そこで人々は「南無阿弥陀仏」と唱えたり、薬師如来(やくしにょらい)を信仰したり、般若経(はんにゃきょう)を読んだりし、幕府は色々な徳政(とくせい)をしています。しかし何も効き目がありません。それは何故なのでしょうか。
 主人が答えます。私もこの状況を思い悩んでましたが、経文(きょうもん)を開いて研究しますと、災難の原因は、世の中の人々が正しい教えに背(そむ)いて邪法(じゃほう)に帰依(きえ)したために起こったものです。おかげで、この世を護(まも)るはずの善神(ぜんじん)が国を捨てて天に去ってしまい、その隙(すき)に悪鬼(あっき)が押し寄せて来て災難を次々と起こしてしまうのです。この事は恐れなければならないことです。
立正安国論奏進2

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